中学受験をやめてからの5週間、思った以上に生活も心の在り方も大きく変わりました。娘の過ごし方や家族との関係性、勉強への向き合い方まで、この期間に感じたリアルな変化と気づきを綴ります。
あの決断から5週間。ふと立ち止まった時間
5週間ぶりのブログ更新となりました。
少し間が空いてしまったのには、理由があります。
正直、この5週間は「中学受験をやめる」という大きな決断の余波を受けて、わたし自身も娘も、気持ちの整理に追われていました。
ひと言で言えば、「生活ががらりと変わった」というのが実感です。
それまで分単位で動いていた日々が嘘のように、今は、ゆるやかに流れる時間の中で、娘も家族も少しずつ変わっていきました。
平日も週末も「本来の小学生らしい生活」にシフト
学校から帰ってきた後の過ごし方、もう全然違うんです。
以前は宿題に塾の課題、テスト勉強…本当に時間に追われる毎日でした。
ところが、今は違います。娘は帰宅後、好きな本を読んだり、絵を描いたり、YouTubeで音楽を聴いたり…「あ、これが本来の6年生の生活なのかも」と感じるくらい、自然体で過ごしています。
週末も同じく。
前は模試や講習、予定ぎっしりでしたが、今は家族で買い物に出かけたり、おうちでゲームをしたり、ちょっと昼寝をしたり。
こんなにまったりした土日って、いつぶりだろう…。
娘の笑顔が、以前よりずっと穏やかになったように見えて、こちらの心もスッと軽くなりました。
ピアノを“嫌い”から“自然に弾く”存在へ
正直、これには私も驚きました。
以前はピアノの練習に関して、親子で何度もバトル。練習時間になると顔をしかめ、嫌々取り組んでいた娘。
でも、ある日、ふと耳に入ってきたピアノの音。
「え?今弾いてるのって…」と思わずリビングから覗き込んだら、娘が自分からピアノに向かっていたんです。
しかも、その音がとても優しくて、柔らかくて。
「あの頃とは、まるで違う」と思わされました。
やっぱり、気持ちに余裕があるって、すごく大切。
「ピアノ弾きなさい!」と叱るより、自然に心が向いたときの方が、ずっと素敵な音が生まれるんですね。
夫との距離感も少しずつ変化
正直、夫はまだ戸惑っている様子です。
「こんなに自由にさせて大丈夫なのか?」と、心配というか、もやもやというか。
でも、それでも少しずつ変わってきています。
以前のように、一方的に指示したり、厳しく問い詰めたりすることは少なくなりました。
娘と向き合うとき、少し距離を置いて、まずは話を聞こうとする姿勢が見えるようになってきました。
これは夫にとっても大きな進歩だと思います。
時間はかかるかもしれませんが、家族みんなで新しいバランスを探していくことが大切だなと感じています。
学びの方向転換:市販テキストで基礎固め
受験をやめたとはいえ、勉強をまったくやめたわけではありません。
今は、娘の気持ちを最優先しながら、「中学から高校受験への準備期間」としての学び直しを始めました。
取り組んでいるのは以下の2冊:
- 小学4年の総復習テキスト(基礎問題中心・薄め)
- 中学1年の数学基礎テキスト(これも基礎中心)
4年の復習テキストを使う理由は、取りこぼしを洗い出すため。
受験勉強では先取りが中心で、実は基礎をじっくり見直す機会が少なかったんですよね。
中1数学の基礎は、高校受験への長期的な備えとして。
中学受験はしないけれど、勉強そのものからは離れすぎないよう、地に足のついた形で進めています。
「やめたら終わり」ではなく、「やめてから始まった」
この5週間を通じて、はっきりわかったことがあります。
中学受験をやめたからといって、「学びが止まった」「努力をやめた」わけではないということ。
むしろ、娘が自分の気持ちと向き合い、心を落ち着ける中で、本当の意味での学び直しが始まった気がしています。
好きなことに時間を使い、家族と過ごし、勉強も無理なく取り入れる。
そのバランスこそが、今の娘にはぴったりなんだと思います。
今、同じ悩みを抱える親御さんへ
中学受験を途中でやめるという選択は、たしかに勇気がいるし、簡単じゃありません。
でも、「やめたからこそ見えた景色」もあります。
- 子どもの自然な笑顔
- 心の余裕
- 家族の時間
- 本人の意思で動き出す姿
これらすべてが、今の我が家の大切な宝物です。
よくある質問(FAQ)
Q1. 中学受験をやめた後、学力の低下が心配ではないですか?
→ 無理な勉強ではなく、自分のペースで基礎を固めていくことが大切だと考えています。焦らず、でも継続的に学ぶ工夫をしています。
Q2. 家族内の温度差はどう解消していますか?
→ すぐに解消されるわけではありませんが、少しずつ時間をかけて「娘のペース」に合わせるよう意識しています。
Q3. 娘さんは中学受験をやめたことに後悔はない?
→ 今のところ、後悔している様子はありません。むしろ、心が安定し、本来の自分を取り戻してきているように見えます。
おわりに|迷っているなら、立ち止まってもいい
この記事を書いてみて、改めて思いました。
「何が正解か」は、誰にもわからないけれど、
「今この瞬間の子どもをよく見ること」は、いつだってできる。
受験という大きなプレッシャーから解放されて、娘は今、新しいスタートを切っています。
それを見守るわたし自身も、一緒に学び直している最中です。
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